食アスリート理論は、アスリート指導の現場から生まれました。現場での実践によってパフォーマンス向上を実現した方法を管理栄養の観点から理論化し、さらにスポーツの現場で実践を積み重ねることで進化してきたアスリートのための食事理論です。

ボクシング、ラグビー、高校野球、プロ野球、プロバスケットボール、ビーチバレー、キックボクシング、学生・長距離、実業団・長距離などなど様々なジャンルで少年スポーツから、トップアスリートまで、幅広く競技成績の向上、選手のレベルアップに貢献してきました。

食アスリート理論誕生の背景

食アスリート理論の歴史は1984年のロサンゼルスオリンピックに遡ります。
当時の日本スポーツ界は、今のような科学的なトレーニングや栄養理論とは程遠い状態でした。

強くなりたければとにかく長時間練習をする。身体を大きくしたければとにかくたくさん食べる。減量したければとにかく食事を減らす。そういった根性や精神力だけに頼った練習や食事が一般的だったのです。

しかし、ロサンゼルスオリンピックをきっかけにして、最新のスポーツ理論、トレーニング方法や栄養学の知識が流れ込んできたのが1984年でした。ところが、海外から入ってきた理論は外国人に向けて作られたもので、日本人の体質や性質、文化や風土にはそぐわないものが数多くありました。

そんな中、当時現役の大学野球の選手だった神藤(現・一般社団法人食アスリート協会 代表)が「もっと日本人アスリートにあったトレーニングや食事法はないか?」という思いから作り出したのが食アスリート理論の原点です。

「日本人の体質や性質」に合わせて、アスリートの健康、競技能力の向上を実現する方法として、食アスリート理論は生まれた理論です。その後、社会人野球選手時代に実践を積み重ね最良のコンディション管理を確立しました。引退後には競技の枠を超えて色々な種目のトップ選手に指導・実践をして貰い選手と共に作り上げてきた現役のアスリートが生み出した理論ですから、何よりも「結果」を重視して無駄を省き、選手の立場に立脚した実践と継続のしやすさを特長としています。

アスリートのパフォーマンス向上を目的としているためには「栄養を受け止める身体」が必要です。栄養学だけでなく、消化吸収や代謝、排便、疲労回復に必要な入浴や睡眠まで「食」を入り口にしながらも、アスリートの生活全体を視野に入れているのが「食アスリート理論」の特徴です。

アスリートの結果を引き出す食事理論

食アスリート理論は、アスリートの「食べる力」を養うことにより、身体の内側からパフォーマンス向上を実現する食事理論です。

一般的なスポーツ栄養学との違いは、食事をトレーニングとして捉え栄養学の観点だけではなく、消化、吸収、代謝のメカニズムなどアスリートの身体を全体として捉えパフォーマンス向上を実現できる点にあります。

食アスリート理論に基づいた食習慣を実践することで、身体能力だけでなく、メンタルの安定度、スムーズな減量や増量、スタミナの向上など競技特性に合わせた結果を出すことが可能です。

アスリートもサポート側も実践しやすい
アスリートのアスリートによるアスリートのためのメソッド

食アスリート理論の特徴の1つは、特別な食材やサプリメント、調理法などを用いず、誰でも簡単に実践できて続けやすいメソッドであることです。

加えて、専門用語を用いず、誰でも理解しやすい内容になっています。

ですから、食事に関する内容でありながら、栄養士・管理栄養士の方だけではなく、一人暮らしのアスリート本人、指導者、アスリートのお子様を持つお母さんなど誰でもが実践することができます。